飛躍_x_Hive対談 感性の翻訳 – 株式会社飛躍 | Shopify Plus Partners

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飛躍_x_Hive対談 感性の翻訳
コラム

対談:感性の翻訳

登場人物

明石 健夫
明石 健夫
株式会社飛躍 代表取締役
佐野 尚吾
佐野 尚吾
Hive Los Angeles, LLC CEO / Creative Director

Shopify Premierパートナーである飛躍の代表・明石健夫と、ロサンゼルスを拠点にグローバル・ブランディングを手がけるHive Los Angelesのクリエイティブディレクター・佐野尚吾。飛躍のブランドの約束は「成果にコミットする」。その言葉の射程を、どこまで伸ばせるのか。インフラと感性、日本と世界——二つの視点が交わる対談をお届けします。

国内ではそこそこ有名なブランドに成長した、その先は?

佐野Hive Los Angeles

明石さん、飛躍のブランドの約束って要は「成果にコミットする」ですよね。その「成果」って、今どう定義していますか?

明石株式会社飛躍

我々が考える成果とは、永続的に繁栄し続けることです。ちなみに、ECビジネスの可能性を最大化する、というのが弊社のミッションになりますが、なぜ一般的なEC支援会社のようにもっとわかりやすく「売上」を最大化するというワードになっていないかというと、売上を最大化すると言っている企業の多くが「短期的な」売上を広告や小手先のUI改善などの手法で最大化するという意味に事実上なっており、またそうならざるを得ないような意思決定・ベンダー選定プロセスをクライアントサイドも持っていたりします。そこに個人的な問題意識があり、もっと長期的にも繁栄し続ける、それこそ自社のサポートを卒業した後も、売上がずっと伸び続けていく、そしてクライアントからずっと感謝され続ける、そんな企業になりたいという思いからそのワードチョイスになっております。

佐野Hive Los Angeles

私もまったく同じことを考えています。国内市場の成長が見込みにくい中で、短期的な改善やこれまでの成功の定義自体が古くなり、本質的に価値あるソリューションを提供するためには短期だけでなく、長期の成長にもコミットできないと。そのためにはより大きな市場で戦うことが不可避となり、その選択の中でも特に有力なものがグローバル展開であることは歴史的に見ても明白ですね。

コミュニケーションのアップデートが必要だ

佐野Hive Los Angeles

グローバル市場に出るということは、今まで話したことのない人たちと話す、ということです。文化も、言語も、価値観も、何もかも違う人間と。そのとき、テクノロジーやECのノウハウだけでは足りません。自社がなぜ選ばれるのか、本質的価値は何か、未来永劫顧客に約束することは何か、これらの問いに答えていかなければいけません。

明石株式会社飛躍

おっしゃる通りです。ShopifyやGlobal-eを組み合わせて越境ECのベストプラクティスを構築することで、「売る」ことは出来るかもしれません。しかし、売れ続けるということや、長期的に利益を出すというのは、また別問題となります。国内ECである程度成果を出しているような企業であれば広告やMAの活用、CROの基本的な考え方はそのまま横展開出来ます。ただ、国内での成功体験をそのままやっているのに成果がでないというケースが非常に多いですよね。

佐野Hive Los Angeles

グローバルにブランドを展開するということを考える時には、必ずブランドの「変えてはいけない」部分と、「アダプトしていかなければいけない」部分を同時に考えて実施していかなければなりません。それをブランドとしてのコミュニケーションをアップデートと大きく括っていますが、ここを上手くやらないと感情的な部分で受け入れてもらえない。

「魂」を言語化する、ということ

佐野Hive Los Angeles

グローバルに出るとき、「商品の特徴」で戦おうとする企業が多い。しかしそれには限界がある。文化も習慣も違う人間に、スペックや機能だけで心を動かすことはできない。動かせるのは、なぜその商品がこの世に存在していいのかという「魂」です。

明石株式会社飛躍

魂、というのは?

佐野Hive Los Angeles

「この商品で、人を幸福にする」という揺るがない思い。この商品だけが、他の類似品とは違い、間違いなく人を、社会を、世界を幸福にする——という確信。それがあるブランドは強い。もっといえば、そういうブランドしか長く残れない。どんな言語に翻訳しても、どんな文化の人間にも、魂は伝わる。ブランディングとは、その魂を言語化したり、写真や映像で表現して、社員や顧客のひとりひとりに焼き付ける作業です。かっこいいロゴではない。流行りのキャッチフレーズでもない。

明石株式会社飛躍

そうですね。私も海外留学中に思ったことなんですが、日本人と外国人では違う部分と共通する部分があると思っています。それは文化や宗教的な違いなどはもちろん違いなんですが、世界中の人が例えば今ならワールドカップを見て熱狂したり、有名な映画を見て感動して涙を流したりしている。佐野さんの言葉を借りるなら、その商品や作品の魂が伝われば世界中の人から共感を得られると思っています。

感性の翻訳、という仕事

明石株式会社飛躍

いわゆるブランドを短期間で立ち上げて、資本の力であっという間に市場に浸透させる的なことは、アメリカは非常に上手に見えます。そういった点において、日本はその国民性からブランディングが下手だといった論調をよく耳にしますが、個人的にはそうでもないと思っています。高品質な商品を作るこだわりの力があり、産業の歴史も、リテラシーも、文化も物語もある。ただ、それを世界に届けて共感を得るための「表現」の部分においては、外国人慣れというか、知識や経験が特定の企業や人に偏ってますよね。

佐野Hive Los Angeles

これまで私はグローバル企業のパーパス策定や広告の制作という、主にクリエイティブに関わる部分の世界観作りやローカライゼーションを生業としてきました。この経験を日本の可能性あるたくさんの企業に提供していきたい。

私が自分の仕事を「感性の翻訳」と呼ぶのは、翻訳とは単に意味を伝えることじゃないと知ったからです。私たちは意味だけじゃなくて、「魂」を伝えなければいけない。トヨタ、オリンパス、MS&ADなど、私が長年関わってきたブランドは、どれも日本が世界に誇れるものでした。それらの企業は顧客の「感性」を揺さぶり、魂が伝わることで共感を得ました。資本力だけではありません。

今後のビジョン

佐野Hive Los Angeles

広告はアメリカで生まれた文化です。私は2004年にアメリカへ渡ったのですが、本流に身体ごと浸からなければ、その本質はわからない。

渡米する数年前、ADKの研修でWPPグループのエージェンシーを回る機会がありました。JWTやOgilvy。Appleの"Think Different"を書いたSteve Haydenにも会った。そこで確信した。日本の広告は、周回遅れどころか、予選落ちだ、と。

ロサンゼルスに来て22年、世界が変わる速度をアメリカで肌で感じてきました。日本人だけど、欧米人が「こう感じるだろうな」と、今はわかるようになりました。

明石株式会社飛躍

私も海外の経験からなんとなくおっしゃることわかります。我々がパートナーシップを組むことで、さらに価値あるクライアントのパートナーになれると確信してます。

佐野Hive Los Angeles

人の幸福とは何か。それは誰かを幸福にすることで、初めて生まれるものだと私は思っています。ビジネスも同じです。この世にあるすべてのビジネスは、人を幸福にすることで成立している。その誓いを真ん中に置いたとき、ECは単なる販売チャネルではなく、ブランドと人間とをつなぐ回路になるはずです。

本対談は、株式会社飛躍と Hive Los Angeles, LLC の協業に基づくコラムです。