初めに
近年、後払い決済サービスの需要が高まる中、Paidyはその利便性と柔軟性で多くのユーザーに支持されています。特に、商品詳細ページにPaidyのウィジェットを表示することで、分割払いが可能であることを訴求する方法が注目されています。この記事では、実際にPaidyのウィジェットを商品詳細ページに表示させた事例を元に効果測定の結果を紹介します。
目次
- Paidyとは
- Paidy分割払いウィジェットについて
- Plusプランを利用する際の選定基準
- 実際に効果があるかの検証
- 検証結果
- まとめ
Paidyとは
概要
Paidyは日本の後払い決済サービスで、ユーザーがオンラインストアで商品を購入する際に利用できる決済サービスです。購入者はメールアドレスと電話番号で登録し、翌月にまとめてコンビニや銀行で支払うことができます。
オンラインユーザーのメリット
顧客がPaidyを利用するメリットは「手数料無しで分割払いが可能」な点です。クレジットカードで分割払いを行った場合、通常は手数料がかかりますが、Paidyでは手数料がかかりません。これにより、利用者は追加の費用を気にせずに購入を楽しむことができます。さらに、簡単な登録手続きで利用を開始でき、即時承認されるため、すぐに買い物が可能となります。
事業者のメリット
事業者のメリットとしては「分割払いの場合でも次の入金日に全額入金される」ことがあげられます。これにより、キャッシュフローが安定し、事業の運営がスムーズに行えます。さらに、Paidyを導入することで、クレジットカードを持たない顧客層にもアプローチでき、販売機会が拡大します。顧客の支払いリスクをPaidyが負担するため、不良債権のリスクが軽減され、安心して取引を進めることができます。事業者は売上の向上と経営の効率化を図ることができます。
Paidy分割払いウィジェットについて
今回はPaidyの特徴の1つである「分割払い」にフォーカスを当てます。分割払いを訴求するためにPaidyのウィジェットを商品詳細ページに表示することが可能です。
このウィジェットを表示することで、ユーザーは購入の際に分割払いを選択しやすくなり、結果的に販売促進やクレジットカード未利用顧客の獲得につながることが想定されます。
実際に効果があるかの検証
では実際に分割払いのウィジェットを表示させてどのくらいの効果があるのか検証します。今回検証で使うオンラインストアを簡単に紹介します。
※社名は控えさせていただきます
<業界>
アパレル業界
<商品単価>
約¥15,000
<ウィジェット導入の背景>
- 高単価商品より容易にユーザーに購入していただく
- 売上向上の施策
<検証期間・内容>
2023年6月にPaidyのウィジェットを実装したため、今回は2023年1-5月と2024年1-5月のデータを元に下記の項目について検証します。
- 決済別の注文数
- Paidy経由の売上と全体売上に対する比率
- Paidyのキャプチャー数と後払いの利用率
検証結果
1. 決済別の注文数
項目 | クレジット | Amazon Pay | PayPay | Paidy | 計 |
2023年1-5月 | 3,658 | 1,732 | 349 | 371 | 6,110 |
2024年1-5月 | 4,416 | 2,508 | 510 | 640 | 8,074 |
比較(1) | 120% | 144% | 146% | 172% | 132% |
比較(2) | 90% | 109% | 110% | 120% | 100% |
※比較(2):全体の注文数の増加を100%とした際の、決済手段別の注文数変化(全体の注文数の増加を考慮する)
2. Paidy経由の売上と全体売上に対する比率
項目 | 純売上 | Paidy売上 | 売上に対する利用率 |
---|---|---|---|
2023年1-5月 | ¥77,493,094 | ¥5,201,825 | 6.7% |
2024年1-5月 | ¥114,924,544 | ¥10,064,924 | 8.7% |
比較 | 120% | 144% | 129% |
3.Paidyのキャプチャー数と後払いの利用率
項目 | Paidyキャプチャー数 | 3回後払い数 | 3回後払い利用率 |
---|---|---|---|
2023年1-5月 | 371 | 36 | 9.7% |
2024年1-5月 | 640 | 189 | 29.5% |
比較 | 172.5% | 525% | 304.1% |
Paidyのウィジェットを実装する前と後で、以下のような効果が見られました。
- 注文数の変化
2023年1-5月に比べて2024年1-5月では、Paidy利用による注文数が172%増加。 - 売上比率
Paidy経由の売上が193.4%増加し、全体売上に対する比率が6.7%から8.7%に向上。 - キャプチャー数と後払い利用率
Paidyキャプチャー数が172.5%増加し、3回後払い利用率が9.7%から29.5%に増加。
まとめ
実際の検証結果でも明らかなように、ウィジェット導入後、Paidyを利用した注文数や売上が大幅に増加していることが確認されています。これは、ユーザーが商品購入時に分割払いを検討しやすくなったことを示しております。
また、今後は、さらなるPaidyの普及が見込まれているため、分割払いの需要も高まることが予想されています。そのため、現時点でまだPaidyのウィジェットを導入していない事業者は、検討すべき価値が十分にあるといえます。特に、高単価商品を扱う店舗や、顧客の購買体験を向上させたい事業者にとっては、Paidyのウィジェットを導入することで、売上や顧客満足度の向上が期待できます。導入による効果が明確に示された今回の事例を踏まえ、ぜひ導入をご検討ください。