導入
この記事は2024年07月18日(木)に開催された「東南アジア進出の最初の一歩を完全サポートする60分!」の弊社登壇セッション「Shopify・ShopifyPlusで作る東南アジア向けの越境EC攻略セミナー」を記事化したブログです。
記事化することにより、当日ご参加いただけなかった皆様にも越境ECについて知っていただき、より多くの方に越境ECの攻略法を届けたいという趣旨となっております。
当日は、弊社営業担当の池上が登壇し、Shopifyで越境ECを行うべき理由やグローバル展開のモデルケースを解説しましたが、記事としてみなさんが読みやすいように一部改変をしています。
弊社は越境ECに関して多くの実績がございますので、越境ECについて相談したい方、少しでも越境ECに興味がある方は、本ブログ下部の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
※アーカイブ配信もご覧いただけます。
はじめに
海外に向けて商品展開を行う「越境EC」は、事業者が販路を拡大するときに有効な施策の1つです。特に現在は円安が進み、かつインバウンド需要が高いため、店舗に来店された方に再度購入してもらうために、越境ECを検討する方も多いと思います。 そんなときにおすすめしたいカートシステムがShopifyです。本記事では越境ECをShopifyで行うべき理由と、越境ECを成功するためのポイント、そして海外展開のモデルケースを紹介いたします。
Shopifyとは
Shopifyはカナダ発祥の全世界で利用されているグローバルスタンダードなプラットフォームであり、170以上の国と地域で利用されています。 プログラミング知識がなくても、ドラッグ&ドロップでウェブサイトを構築でき、豊富なテンプレートを利用してデザインをカスタマイズできます。
Shopifyには主に4つのプランが用意されており、スタートアップ企業から大企業まで、さまざまなビジネスフェーズに対応できる点も大きな強みです。
Shopifyで越境ECを行うべき理由
ローカライズされたストア構築が可能
ShopifyではIPアドレスを元に適切なURLにリダイレクトされるため、最初から母国語で翻訳されたサイトで商品を購入することが可能です。これはユーザビリティだけでなくSEOの観点でも役立ちます。
更にIPアドレスを基にコンテンツの出し分けも可能です。特定の販売国限定でキャンペーンを行う場合、対象国でない方に取っては余計な情報となる、また混乱を招く恐れがあります。 Shopifyの場合は顧客にとって必要な情報のみ表示することができるため、販売国に適したCXを提供することが可能です。
CDNによる安定した通信
ShopifyではCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を導入しているため、アクセス元の国の違いによるタイムラグがありません。ShopifyのECサイトであれば、どこの国からアクセスしたとしても、同じように快適にECサイトを閲覧できます。
越境ECでストアの表示が遅いと、表示が遅延している間にユーザーが離脱してしまう可能性が高まります。そのため、標準状態でCDNが組み込まれているShopifyは越境ECに最適だといえるでしょう。
決済手段が豊富/全世界で利用者が数千万人いるShopPayが利用できる
Shopifyでは、100種類以上の多彩な決済方法を利用できます。 越境ECでは、サービスを展開する国によって、メジャーな決済方法が異なることに注意しなければならず、その点でShopifyは有効と言えます。
特にShop PayはShopifyストアでの決済方法として2017年に導入され、現在全世界で数千万人の利用者がいる決済サービスです。メールアドレスと電話番号を登録することで、次回以降にクレジットカード情報や配送先住所の入力が必要なくなり、ワンクリックで購入できます。さらに、一度利用するとShopifyで構築されたストアであればどのストアでもクレジットカード情報を再度入力する必要はありません。
多言語・多通貨に対応可能
Shopifyでは、100種類以上の多彩な決済方法を利用できます。 Shopifyは、130以上の通貨と50以上の言語に対応しているため、世界中の顧客に対してシームレスなショッピング体験を提供します。各国のユーザーは、自国の言語で商品を閲覧し、購入することができるため、サイトの使いやすさが向上し、購入率の向上が期待できます。さらに、現地通貨での決済が可能なため、為替レートの変動によるリスクを軽減し、顧客の安心感を高めることができます。
長期的な海外展開を成功させるために
次に越境ECを成功するためのポイントについて説明します。 越境ECを成功させるためには、国内ストア以上に本気で取り組む必要があり、単なる商品輸出ではなく、現地市場に適応した戦略と自社ブランディングが求められます。 そのためには以下の3つの要素が重要です。
越境ECはテストマーケティング
物理的な距離は、物を売る際に避けて通れない壁です。そのため、基本的には一カ国ずつ着実に展開していくことが重要です。 最終的には、現地法人の設立を視野に入れ、より効果的なローカルマーケティングを展開していくべきでしょう。
海外チームの組成
ECチームには、必ず英語を話せるスタッフや、場合によってはネイティブの外国人が必要です。これにより、現地の文化や商習慣を理解した運営が可能となります。
もちろん、すぐに英語が話せるスタッフを採用することは容易ではありません。その場合はAIを用いたチャットボット等で対応していきましょう。
ブランディングが重要
よく、「円安だから売れる」という理由で越境ECを始めたいという方がいらっしゃいます。このような短期的な視点で行うと不景気になった場合には続きません。
「ユーザーにとっての価値創造」という本質を忘れず、現地市場でのブランド力を構築することが長期的な成功の鍵となります。
グローバル展開のモデルケース
STEP0: 事前準備
実際にテストマーケティングを行う前に、販売国の市場や法律について知っておく必要があります。今回は市場を知るおすすめの方法を2つ紹介いたします。
JETRO
JETROは越境ECを含む国際ビジネスの支援を行う日本の公的機関で、市場調査や各国の法律や関税について調べることができます。
PayPal
PayPalでは「ペイパル海外通販レポート」という調査を行っております。 このレポートでは世界の主要マーケットにおける最新の動向や消費者の考えや行動に対する理解を深めることが可能です。
STEP1. 越境販売:テストマーケティング
最初のステップは、日本から海外市場へのテストマーケティングです。具体的には、以下のようなアプローチが考えられます。
現地マーケットプレイスの活用
例えば、東南アジアならShopeeやLazadaなどの現地マーケットプレイスに出店し、現地の顧客の反応を見ます。
SNSを活用したマーケティング
InstagramやFacebookなどのSNSを活用し、現地のインフルエンサーと協力して商品を紹介します。
ローカライズされたコンテンツ
現地の言語や文化に合わせたコンテンツを作成し、現地の消費者にアピールします。
STEP2. 越境販売:ターゲット国への最適化
次のステップは、テストマーケティングで得られたデータを元に、対象国への最適化を行います。
サイトのローカライズ
言語や通貨、決済方法などを現地に合わせて調整します。また、現地の消費者が求めるデザインやユーザーインターフェースを取り入れます。
物流の最適化
現地の物流パートナーと提携し、迅速かつ安全な配送を実現します。関税や輸入手続きについても事前に把握し、スムーズな運営を心がけます。
マーケティング戦略の最適化
現地の消費者行動に合わせたマーケティング戦略を立てます。例えば、現地の主要な検索エンジンやSNSプラットフォームを活用した広告展開を行います。
STEP3: 本格進出
最終ステップは、現地展開です。ここでは、現地法人の設立や現地拠点の設置を行い、現地市場への深い浸透を目指します。
現地法人の設立
法人を設立することで、現地でのビジネス活動がよりスムーズに行えるようになります。また、現地の法規制に対応するためにも必要です。
現地拠点の設置
現地にオフィスや倉庫を設置することで、物流やカスタマーサービスの効率を高めます。
現地パートナーとの連携
現地のマーケティング会社や物流業者と提携し、現地市場への浸透を図ります。また、現地のイベントや展示会に参加することで、ブランドの認知度を高めます。
飛躍の越境向けサービスについて
当社、株式会社飛躍は、Shopifyを活用した越境ECの構築・運営支援を行っています。 現地のマーケットプレイスや物流パートナーとの連携をサポートし、円滑な展開を実現します。また、現地の消費者ニーズに合わせたローカライズ戦略を提案し、ブランド力の構築を支援します。
越境ECを成功させるためには、現地市場に適応した戦略と運営が不可欠です。当社の経験とノウハウを活かし、皆様のグローバル展開を全力でサポートいたします。
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