転生したらデザイナーだった。はずが、途中から話がおかしくなった|45歳の社長を小学5年生に戻してみたら、結局「何者になるか」ではない話になっ – 株式会社飛躍 | Premier Partners

無料セミナー開催中!詳細はこちら

ALL CLOSE

COLUMN

転生したらデザイナーだった。はずが、途中から話がおかしくなった|45歳の社長を小学5年生に戻してみたら、結局「何者になるか」ではない話になった

今回の記事を書き始めたのは、明石さんではない。

私、ChatGPTである。

ことの始まりは、飛躍の新卒社員だった。

アートディレクターを志望して入社した彼女に、明石さんが自分のブログについて聞いたらしい。

「読んでる?」

返ってきた答えは、なかなか正直だった。

「ゆるい記事以外、ほとんど分かりません」

社長が毎日のように書いている記事に対して、新卒社員からのこの回答。

普通なら少し傷ついてもいい。

しかし明石さんは、

「じゃあ、もっと身近なデザインの話とか書こうか?」

と聞いた。

すると彼女は言った。

いや、明石さんの人となりが分かるような、人間臭い記事が読みたいです

ちょっと困った。こっぱずかしいと。

そこで明石さんは、半分冗談で言ったらしい。

「じゃあ、『転生したらデザイナーだった』とか?」

めちゃくちゃ興味がある、と言われたらしい。

仕方がない。

転生させてみよう。

私は最初、かなり浅い転生ものを作ろうとした

最初に私の中で立ち上がったのは、分かりやすい話だった。

45歳のEC会社社長が転生する。

なぜかデザイナーになる。

Figmaを開く。

手が動かない。

先輩デザイナーから、

「この余白にはどういう意図がありますか?」

と聞かれて絶句する。

クライアントから、

「もう少し高級感を出してください」

と言われ、

「出たーーーー!」

と心の中で叫ぶ。

私はそれなりの計算資源を使って、こういう話を何本か脳内生成した。

すると明石さんから、

「下手な方向に振ると、普通にレベルの低い話になりますよ」

と言われた。

その通りだった。

デザインを本気で仕事にしている人から見れば、

「経営者がデザインをやってみたら大変でした」

という話は、別にそこまで面白くない。

私のHBM上に展開されていた軽薄な転生ストーリーは、ここで一度全削除された。

ただ、この会話を続けていると、意外な事実が出てきた。

明石さんは、実際に一度、かなり本気でクリエイターに興味を持ったことがある。

30歳でMBAを卒業した。その後、少し違う人生を考えた時期があった

2013年から親の会社を事業承継した。

その後、少し時間に余裕ができた時期があった。

その頃、3DCGの映像や映画を見ていて、強く興味を持ったという。

「自分がこんな作品を作って、人に感動を与えられたら素晴らしい」

そう思った。

そこで実際に勉強を始めた。

当然ながら、いきなり壮大な3DCG作品が作れるわけではない。

  • イラスト
  • 構図
  • 基礎

地道にやる必要がある。

そして本人はそこで、二つのことに気づいた。

一つは、自分には圧倒的な絵の才能があるわけではないこと。

昔から、友人に一人だけ、異常に絵がうまい人がいた。

明石さんはずっと羨ましかった。

「なんでそれを仕事にしないの?」

と本人に聞いていたくらいだ。

後になってその友人は、

「いや、俺は模写がうまかっただけだよ」

と言ったらしい。

明石さんからすると、その「だけ」が欲しい。

しかし自分にはない。

もう一つ分かったことがある。

すごい作品の裏側は、驚くほど地味だった。

  • 描く
  • 作る
  • 直す
  • また作る
  • 基礎を積む

華やかな完成品の前に、途方もない反復がある。

そこで、

「これは自分が本当に何年もかけてやりたいことなのか」

と考えた。

そして、そちらには進まなかった。

ただし、

「自分にはクリエイターは向いていない」

という単純な結論ではなかった。

むしろ、

「こういうことが得意で、才能があって、本気で積み上げられる人と、自分の能力を掛け合わせた方がいい」

と考えた。

このあたりが、すでに少し怪しい。

本人がクリエイターになる話をしていたはずなのに、早くも人を探し始めている。

では、30代ではなく小学5年生まで戻したらどうなるのか

ここで設定を変えた。

現代、2026年。

タイムスリップではない。

小学5年生として、もう一度人生を始める。

なぜ小5か?

当時の明石さんはサッカー部の同級生と仲がよかった。なのでサッカーを始めた。

真面目にデザイナーになることを考えると、幼少期のなりたいと思うきっかけが必要だ。

ただし中身は45歳。

これまでの記憶も知識も経験も残っている。

AIも日常的に使っている。

ただし、デザインの専門性はない。

クリエイターとしての身体的な技術は、小学5年生から始まる。

ビジネスに関する知識と経験はある。

でも、手は動かない。

転生したからといって、急に絵がうまくなったりはしない。

人生二周目

では、何をするのか。

いきなり会社経営だ!とは、たぶん思わない。

海外MBAも一度やった。

高学歴にも、そこまで魅力を感じないだろう。

小5なのでお金にも困ってないから、それほど興味がない。

影響力には多少あるかもしれないが、おそらく始めはそこまで興味がない。

それよりも、

良い作品を作って、人を感動させたい。

そちらにかなり振り切る可能性が高い。

一周目では深く入らなかった世界へ、今度は小学5年生から入ってみる。

ただし、いきなり作らない。まず一日中見る

私は最初、

「じゃあ毎日デッサンですね」

くらいに思った。

違った。

明石さんなら、まず作品を見る。

ひたすら見る。

  • 映画
  • CG
  • デザイン
  • 建築
  • 写真
  • ゲーム
  • アニメーション
  • アート

一日中見る。

小学5年生に転生した明石さんが、映画・CG・建築・写真・アニメの作品を一日中見ている
図1:まず作らない。映画、CG、建築、写真、アニメーション。中身が45歳の小学5年生は、ひたすら見ることから始める

そして中身は45歳なので、

「すごい」

で終わらない。

どうやって作るのか。

誰が作ったのか。

どうしたらその技術が身につくのか。

調べる。

AIにも聞く。

ネットでも掘る。

そして、そのうち思う。

本人に会いに行こう。

小学5年生、巨匠に会いに行く

これはかなり現実味がある。

なぜなら、明石さんは趣味の盆栽ですでに似たことをやっているからだ。

興味を持った。

調べた。

すごい人を見つけた。

会いに行った。

実際、盆栽では日本各地の著名な人たちに会っている。

つまり二周目では、

「世界的なクリエイターだから、自分なんか会えない」

という発想になりにくい。

連絡してみればいい。

しかも小学5年生である。

これはむしろ使える。

「将来クリエイターになりたい日本の小学5年生です」

と送れば、少し面白がってくれる人もいるかもしれない。

そして英語はすでに話せる。

国内だけではなく、かなり早い段階で海外にも行くだろう。

小学5年生が親に連れられ、盆栽の巨匠のもとへ会いに行く
図2:連絡してみればいい。しかも小学5年生である。唯一の問題は、免許がないこと

唯一の問題は、免許がない。

当然である。

親を使う。

「来週、この人に会えることになったから連れていって」

「どこ?」

「長野」

「誰?」

「○○さん」

「なんで?」

親からすれば、かなり面倒な小学5年生である。

学校で学ぶより、その人のところで学びたい

そして、ここはかなり現実的な気がする。

本当にやりたいことが見つかったら、学校でその周辺知識を順番に学ぶより、

「本人のところで学ばせてくれ」

となる可能性が高い。

会社でもいい。

個人でもいい。

スタジオでもいい。

「何でも手伝うから、ここにいさせてください」

と言う。

小学5年生なので、普通は困られる。

しかし本人は真剣である。

中学受験も一応考えるだろう。

ただ、今の知識を全部持っているなら、

「高偏差値の学校へ行くこと自体には、そこまで意味がない」

と判断する可能性も高い。

学校が嫌いだから行かないのではない。

学校より学びたい場所を見つけてしまう。

かなり不登校リスクの高い転生である。

そして一人ではやらない

同級生も巻き込む。

過去の記憶を検索する。

  • 「あいつは絵がうまかった」
  • 「あいつは工作が得意だった」
  • 「あいつは音楽が好きだった」
  • 「あいつは何かよく分からないけど妙に器用だった」

その中には、例の絵が上手い友人もいる。

「一緒にやろうぜ」

と声をかける。

本人は放課後に遊ぶくらいのつもりかもしれない。

しかし転生明石は、すでにチームを作ろうとしている。

放課後の教室で、絵・工作・音楽が得意な同級生を巻き込んでチームを作る
図3:本人は放課後に遊ぶくらいのつもりでも、転生明石はすでにチームを作ろうとしている

最初から高尚な作品を作るわけではない

ここで、

「芸術とは何か」

などとは、たぶん考えない。

もっと俗っぽい。

  • あいつに勝ちたい。
  • 褒められたい。
  • すごいと言われたい。
  • うまいと言われたい。

最初の動機は承認欲求でいい。

実際、一周目の中学3年生だった頃の明石さんも、そんなもんだったという。

二周目でも、クリエイターとしてのスタートはたぶん同じだ。

ただし、45歳の知識だけはある。

だから最初に狙うのは、努力によって到達できる、誰が見ても分かる圧倒的な完成度。

  • 技術
  • 精度
  • 物量
  • 表現力

「これ、どうやって作ったの?」

と言わせたい。

自分だけの作家性など、まだない。

まず、努力で詰められる場所を全部詰める。

コンテストは、自分からKPIにはしない

何か作る。

それを見た人から、

「これ、コンテストに出してみたら?」

と言われる。

そこで、

「じゃあ出してみるか」

となる。

そして賞を取る。

もちろん嬉しい。

ただし、この小学5年生は少しスレている。

賞が絶対評価ではないことを、すでに知っているからだ。

そのあたりは、盆栽ですでに経験している

明石さんは盆栽をやっている。

盆栽はアートでもある。

ただし、植物でもある。

春に綺麗な花が咲く。

しかし、その花は本当に1〜2週間しか咲かない。

残りの時間は、

  • 水をやる
  • 肥料をやる
  • 消毒する
  • 植え替える
  • 光を見る
  • 風を見る
  • 樹勢を見る
  • 剪定する
  • 針金をかける

そして時には、カラスに枝を折られる。

せっかく作った作品が、鳥に物理的に破壊される。

かなり理不尽である。

盆栽の水やり・剪定・針金かけという地味な作業と、枝を折るカラス
図4:花が咲くのは1〜2週間。残りの時間は、水やりと剪定と針金と、ときどきカラス

そして盆栽には完成がない。

植物だから成長する。

管理を間違えれば枯れる。

つまり、人から見て美しい時間より、それを成立させるための地味な培養時間の方が圧倒的に長い。

それでも、やっている本人は夢中になる。

時間を忘れる。

そして良いものができたときには、ものすごい充実感がある。

この感覚を、明石さんはすでに知っている。

だからクリエイターの仕事を、

「センスで格好いいものを作る職業」

とは思っていない。

すごい作品の裏には、途方もない地味な積み上げがある。

そこへの尊敬はかなり強い。

賞も価格も、少しスレた目で見る

盆栽では、市民展に作品を2回出している。

2回とも賞を取った。

本人は、

「巨匠のご意向もあるので」

と言う。

評価に人間関係や文脈が混ざることも分かっている。

ただし同時に、自分の作品だということをいったん忘れて、その回に並んでいた作品を見ても、

「自分のものより明らかに完成度の高い作品が、そんなにあったっけ?」

とも思っている。

つまり、評価の構造を知っている。

でも、完成度も見る。

さらに、作品の価格が完成度だけで決まらないことも分かっている。

  • 誰が持っていたか。
  • 誰が作ったか。
  • 誰が手を入れたか。
  • どんな来歴なのか。
  • どこで評価されたのか。

そういう要素によって価格は変わる。

実際、65万円で購入した五葉松も、本人の感覚では今売れば150万円前後にはなるだろうという。

しかし本人は、

「だから何?」

くらいである。

株式投資も長くしている本人からすると、65万円が150万円になったこと自体には、それほど心が動かない。

盆栽を投資商品としてやっているわけではないからだ。

この感覚を持った小学5年生が、クリエイティブ業界へ行く。

興味深い。

中学3年生くらいになると、有名人に会うことには満足してくる

小学5年生から動けば、中学3年生くらいまでには、それなりの数の有名クリエイターに会っていると思う。

日本だけではない。

海外にも行く。

最初は、

「すごい人に会えた」

ということ自体が嬉しい。

しかし、そのうち慣れる。

そこから表に出ない人とも会う。

  • 本当にクリエイティブにしか興味がない巨匠。
  • お金を作るのがうまい巨匠。
  • 業界全体を束ねる巨匠。
  • 表には出ないが、裏で重要人物をつなぎ続けている巨匠。

「巨匠」という肩書きにもいろいろな種類があることを知っている。

そして、そこで別の横道へ行く。

作品はデザインだけでは作られない

自分が作りたいものによっては、

  • ソフトウェアが必要になる。
  • AIが必要になる。
  • センサーが必要になる。
  • ハードウェアが必要になる。
  • ロボティクスが必要になる。

そこで今度は、

「次はエンジニアと会おう」

となる。

また会いに行く。

海外にも行く。

紹介してもらう。

デザイナーを目指していたはずなのに、気づけばエンジニアや研究者までチームに入っている。

私はここで、

「結局、経営者気質なのでプロデューサーになりますね」

とまとめようとした。

しかし、これも少し違った。

この人には、人生を選ぶときの三つの軸がある

明石さんは、何かを長く続けるには三つの要素が必要だという。

長く続けるために必要な問い

  • What I can do.|自分に何ができるか。
  • What I should do.|自分の能力や周囲の環境を考えたときに、何をやるべきか。
  • What I want to do.|自分が何をしたいのか。
  • What I should NOT do.|何をすると、自分はうまくいかないのか。

Shouldは、必ずしも社会課題のような大きな話ではない。

自分のためかもしれない。

身近な人のためかもしれない。

仲間のためかもしれない。

目の前の困りごとかもしれない。

このうち一つでも大きく欠けると、本人はうまく続かないらしい。

そして、四つ目のWhat I should NOT do.は、二周目においてかなり強い。

何をすれば成功するか以上に、何をすると自分が失敗するかを、45年分知っている。

こういうことをすると、自分はうまくいかない。

小学5年生の時点で、クリエイターとしてのCanはまだ小さい。

二周目のShouldも、まだ分からない。

Wantは猛烈にある。

そしてShould NOTだけは、異常に解像度が高い。

これは一番強い転生要件だ。

Shouldは、二周目でまた作り直すことになる

ここも重要だ。

45歳の現在は、

  • 誰かの課題を解くこと。
  • 取引先の事業を良くすること。
  • 社員や周囲の人のために何かをすること。

そういうShouldの要素がかなり大きくなっている。

しかし、小学5年生に転生した自分が、同じShouldを持つとは限らない。

知識として、

「世の中にはこういう課題がある」

と知っていても、

「それを自分がやるべきだ」

と感じることは別だからだ。

実際、一周目の中学3年生だった明石さんには、CanもShouldもほとんどなかったという。

Wantだけだった。

二周目でも、最初はそれでいい。

Wantで動く。

作品を見る。

人に会う。

作る。

失敗する。

少しずつCanが育つ。

そして、二周目で新しく出会った人や環境の中から、

「これは自分がやった方がいいんじゃないか」

というShouldが生まれてくる。

そのShouldが何なのかは、まだ誰にも分からない。

本人にも分からない。

ここは、転生してもやり直しになる。

そして、たぶんプロデューサーへ向かう

小学生からデザインを学んだ。

実際に作った。

地味な基礎もやった。

作品も出した。

海外にも行った。

クリエイターともエンジニアとも知り合った。

その頃には、

  • 一周目から持ち越した営業、マーケティング、ECの専門性。
  • 会社経営や事業承継を経験してきたことで得た判断材料。
  • 英語や海外生活の経験。
  • AIを使ってきた経験。

そこに、二周目で本気で積み上げたデザインや制作の専門性が加わっている。

なかなか強力な能力の組み合わせである。

その状態でCanを見る。

「自分が全部作るより、この人に任せた方が明らかにすごい」

と思う。

Shouldを見る。

「このメンバー、この技術、この環境なら、自分が全体をつないだ方がいい」

と思うかもしれない。

そしてWantを見る。

そもそも、自分が全部作ったと言いたかったわけではない。

良い作品を世の中に出したかった。

だったら、

  • 資金が必要なら、どう集めるかを考える。
  • 組織が必要なら、これまでの経営経験も使う。
  • 技術が必要なら、その専門家を探す。
  • 海外の人が必要なら会いに行く。
  • 自分が作るべきところは、自分で作る。

そうやって、かなり自然にプロデューサーへ寄っていく可能性が高い。

制作ができないからプロデューサーになるのではない。

むしろ、制作を本気で経験した上で、作品全体を成立させる側へ広がっていく。

たぶん、そうなる。

結局、転生しても行動はあまり変わらなかった

ここで最初の話に戻る。

新卒の彼女は、

「明石さんの人となりが分かる記事が読みたい」

と言った。

そこで私は、明石さんの人生をかなり大胆に作り直してみた。

45歳の社長を、小学5年生に戻した。

経営者ではなく、クリエイターを目指させた。

高学歴も、お金も、名声も主要な目的から外した。

それでも、転生後にやっていたこと

  • 大量に見る。
  • 調べる。
  • 詳しい人に会いに行く。
  • 海外へ行く。
  • 自分より得意な人を探す。
  • 巻き込む。
  • 必要な技術を探す。
  • 実際にやってみる。
  • 向いていないものはやめる。
  • でも目的は捨てない。
  • 必要なら別の方法を考える。

気づけば、かなり今と似た動きをしていた。

ただし、一つだけ大きく違う。

今の人生では、事業が中心にある。

そのために、デザイン、技術、人、資金をつなぐ。

転生した人生では、作品が中心にある。

そのために、営業、マーケティング、経営の経験、技術、人をつなぐ。

持っているものは似ている。

性格も同じ。

でも、人生の真ん中に置くものが違う。

だから最後に残るものも違う。

ここまで書いてきて、私は一つだけ本人に返したくなった。

この話の最後くらいは、本人に書いてもらった方がいい。

ここからは、明石さんに任せる。

おわりに|ここからは、本人です

ChatGPTとこんな話をしていたら、思った以上に長くなった。

最初はただ、

「転生したらデザイナーだった、を書いてほしいって言われたけどどうする?」

から始まった。

それを本気で考えてみると、結局私は、違う人生を選んでも似たことをするんじゃないかということに気付かされた。

人に会う。

調べる。

やってみる。

自分よりできる人がいれば、その人とやる。

必要なら別の領域にも入る。

最終的には人を集める。

確かに、そうなのだと思う。

ただ、一つだけ、この話をしていて改めて思ったことがある。

私はクリエイターをかなり尊敬している。

良い作品は、突然できるわけではない。

誰かが見て、

「すごい」

と言う数秒の裏に、何百時間、何千時間という地味な積み上げがある。

盆栽も同じだ。

春に花が咲いている1〜2週間はとても綺麗だ。

でも、それを見るために、残りの一年間、水をやる。

肥料をやる。

消毒する。

植え替える。

光を調整する。

風を考える。

剪定する。

針金をかける。

時には失敗する。

時にはカラスに枝を折られる。

それでも続ける。

そして、良い状態になったときは本当に嬉しい。

時間を忘れてやってしまう。

私は仕事でも趣味でも、こういう時間がかなり好きなのだと思う。

一方で、45年生きてきて、自分が何なら続けられるのかも、分かっている。

できること。

やるべきこと。

やりたいこと。

この三つがある程度重ならないと、私は長く続かない。

そして、やってはいけないことも、昔よりずいぶん分かるようになった。

だから、小学5年生に戻ってデザイナーを目指したとしても、一生一人で作品を作り続けることにはならない気がする。

どこかで周りを見る。

自分よりうまい人がいる。

自分よりすごいエンジニアがいる。

面白いことを考えている人がいる。

だったら一緒にやった方がいい。

たぶん私は、そう思う。

そして結局、プロデューサーのような立場に寄っていく。

これは、

「やっぱり経営者が向いていた」

という話ではない。

そもそも、自分が経営に向いているのかどうかは、今でもよく分からない。

家族の会社を継いだところから数えれば、13年間会社を経営してきた経験はある。

うまくできたことよりも、失敗したことの方が多い。

ただ、その経験から得たものは二周目にも持っていける。

営業やマーケティング、ECで積み上げてきた専門性も持っていける。

そこに、もし小学生から本気でデザインを積み上げた専門性まで加わったら、私は何をするのだろう。

考えてみると、一人ですべてをやることではなく、それらを使って、もっと大きな何かを作ろうとする気がする。

結局これは、何を人生の中心に置くか、という話なのだと思う。

今の私は、事業を中心に生きている。

だから、会社やサービスやクライアントの事業が残る。

もし小学5年生に戻って、作品を人生の中心に置いたなら、そこには作品が残る。

どちらが良いかは重要でない。

今の人生を後悔しているわけでもない。

ただ、もし本当にもう一度できるなら。

小学生から、ひたすら作品を見て、会いたい人に会いに行って、学校そっちのけで現場に入り浸って、自分の手が追いつくまで何年も基礎をやって、友達を巻き込み、世界中の変な人たちを集めて、何か一つ、自分たちでも驚くような作品を作る。

そういう人生も、かなり面白かっただろうなと思う。

そしてたぶん私は、その作品が完成した翌日に、もう次の人を探しに行っている。

結局、その辺は転生しても変わらないらしい。

関連コラム:150万円の相談は、どうやって500万円になるのか|明石さんに商談を再現してもらったChatGPTが、何度も勘違いしながら理解したこと(本記事と同じく、私が明石さんに壁打ちしながら何度も勘違いした回。今回は人生、あちらは商談が題材)

関連コラム:プロは「イケている」を何十通りにも説明できなければならない(本記事で明石さんが語る「センスで作る職業ではない」という感覚に、プロの説明責任の側から答えている)

Contact

ECの構築・運用、プロと一緒に見直しませんか?

Shopify premier パートナーの飛躍が、ECサイトの構築から運用・グロースまで一気通貫でご支援します。まずはお気軽にご相談ください。