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古物商の取得について。



某日都内警察署にて

 

今日は警察署に来ている。

 

・・・と言っても何かをしでかして出頭しに来た訳では断じてない。

先月より弊社で進めていた古物商許可申請の許可が下りたとの連絡を受け、古物商許可証を受け取りに参上した次第である。

 

古物商許可申請について

今回は身をもって体験してきたので、古物商許可の申請から取得までについて気づいた事や注意点などを書こうと思う。

 

古物を売買または貸し出しなどをする際には古物商の許可が必要になる。(無許可で古物営業を行うと、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科される)

※古物営業法や古物の規定に関してはここで書くと長くなるので警視庁のWebサイトをご覧いただきたい。→ 古物営業法の解説

古物商許可の申請から許可が下りるまでにはだいたい40日~60日ぐらいの期間(地域によって異なる)を要するので、古物のお取り扱いをご検討中の事業者様は余裕を持って早めに準備を始めていただく事をお薦めする。

それでは申請までの流れをざっと見てみよう。

 

古物商許可申請までの流れ

条件の確認

警視庁のWebサイトでは下記の様に許可が受けられない条件が記載されている。

  

次に該当する方は、許可が受けられません(欠格事由)

(1)成年被後見人、被保佐人(従来、禁治産者、準禁治産者と呼ばれていたもの)又は破産者で復権を得ない者
(2)罪種を問わず、禁錮以上の刑
背任、遺失物・占有離脱物横領、盗品等有償譲受け等の罪で罰金刑
古物営業法違反のうち、無許可、許可の不正取得、名義貸し、営業停止命令違反で罰金刑に処せられ、刑の執行が終わってから5年を経過しない者
執行猶予期間中も含まれます。執行猶予期間が終了すれば申請できます。
(3)住居の定まらない者
(4)古物営業法第24条の規定により、古物営業の許可を取り消されてから5年を経過しない者
許可の取消しを受けたのが法人の場合は、その当時の役員も含みます。
(5)古物営業法第24条の規定により、許可の取り消しに係る聴聞の期日等の公示の日から、取り消し等の決定をする日までの間に、許可証を返納した者で、当該返納の日から起算して5年を経過しない者
(6)営業について成年者と同一能力を有しない未成年者
婚姻している者、古物商の相続人であって法定代理人が欠格事由に該当しない場合は、申請できます。
(7)営業所又は古物市場ごとに、業務を適正に実施するための責任者としての管理者を選任すると認められないことについて相当な理由のある者
欠格事由に該当している者を管理者としている場合などが該当します。
(8)法人役員に、(1)から(5)までに該当する者がある者

出典:警視庁

 

 

まずはこれらの条件に当てはまらないかチェックが必要だ。

せっかく苦労をして書類を用意してもこのような条件の為に申請が出来ないとなると骨折り損の草臥れ儲けである。

 

 

申請を行う管轄の警察署の確認

申請先の警察署を間違ってしまってはどうしようもないので必ず確認しておきたい。→ 警察署一覧

 

 

警察署に書類を受け取りに行く

管轄警察署の防犯係担当者に連絡をして日時を決め、申請書類を受け取りに行く。

窓口では担当の方が許可申請書の記入方法や添付書類について丁寧に教えてくれるのでご安心いただきたい。

不明な事がある場合は事細かに質問し、必要があればメモなどを取っておくと良いだろう。

 

 

必要な書類を揃える

捺印する箇所が多いので印漏れのないよう注意が必要だ。

監査役以上の役員全員と営業所の管理者(個人の場合は本人と営業所の管理者)には必要な書類を取得してもらう。

 

 

警察署に申請に行く

必要な書類が揃ったら管轄の警察署に申請に行く。

本人以外が申請書を提出することは可能だが、「委任状」が必要。

法人申請の場合は、社員証等、社員であることを証明するものを持参する。

ただし、営業内容等について答えられる方でなくてはならない。

申請時には19,000円の手数料が必要になるのでこちらもお忘れなく。

万一訂正箇所や印漏れなどが見つかった場合を想定して印鑑も持参した方が良いだろう。

 

 

古物商許可申請に必要な書類

 

 

実際に古物商許可申請を行うにあたりどの様な書類の準備が必要になってくるのだろうか?

 

警視庁のWebサイトには以下の申請書類がリストアップされている。

許可申請書 個人許可申請 法人許可申請
・別記様式第1号その1(ア)  

 

2通

(1通はコピーでも可)

 

 

・別記様式第1号その1(イ)

※代表者1名の法人の場合は不要

×  

 

2通

(1通はコピーでも可)

 

 

・別記様式第1号その2

※営業所に関する記載事項

 

 

2通

(1通はコピーでも可)

 

 

・別記様式第1号その3

※ホームページ等利用か否かの事項

 

 

2通

(1通はコピーでも可)

 

 

添付書類(許可申請書の原本に添付)

※いずれも発行、作成日付が申請日から3か月以内のもの

個人許可申請 法人許可申請  

 

 

・法人の登記事項証明書(履歴事項全部証明書)  

 

×

 

 

 

 

1通
・法人の定款  

 

×

 

 

 

 

1通
・住民票  

 

本人と営業所の管理者

 

 

監査役以上の役員全員と営業所の管理者

1通
・身分証明書  

 

同上

 

 

同上

1通
・登記されていないことの証明書  

 

同上

 

 

同上

1通
・略歴書  

 

同上

 

 

同上

1通
・誓約書  

 

同上

 

 

同上

1通
・営業所の賃貸借契約書のコピー  

 

 

1通
 

 

・プロバイダ等からの資料のコピー

※URLを届け出る場合

1通
 

 

・委任状

※行政書士等第三者に申請を依頼する場合

1通

いずれも発行、作成日付が申請日から3か月以内のもの。
○は必須、△は該当する営業形態の場合のみ必要。

出典:警視庁

 

・・・どうだろう

 

軽く眺めただけでも難しそうな書類のオンパレードで立ち眩みがするのは私だけだろうか。

 

中には役所や法務局で取得が必要な書類も含まれており、兎に角面倒な事だけは確かである。

 

今回弊社の申請時に提出した画像等記入例として交えてもっと詳しく見てみよう。

尚、要件に該当せず弊社で提出していない書類の画像は割愛させていただく。

 

※「許可申請書」は警視庁のWebサイトにてダウンロードが可能となっている。→ 申請届出様式等一覧

 

 

申請書類詳細

記入例

別記様式第1号その1(ア)

こちらがメインの用紙となる。

「主として取り扱おうとする古物の区分」の欄は1つに○を付ければOK。

弊社の画像では複数○が付いていた為、警察署で訂正する事になった。

 

別記様式第1号その1(イ)

そしてこちらは役員の継続用紙。

1枚で3名まで記載できるので人数によって必要な枚数を使用する。

弊社のような代表者1名の法人の場合には必要なし。

 

別記様式第1号その2

営業所に関する記載事項。

複数の営業所がある場合は、その数だけ必要。

この用紙の「取り扱う古物の区分」欄には複数○を付けてOKである。

 

別記様式第1号その3

Webサイト等を利用があるか否かの事項。

・既に古物などを取り扱う予定のWebサイトがある場合は「1.用いる」に○を付けて用紙のマス目にURLを記入する。

※併せてプロバイダ等からの資料のコピーも添付する必要がある。

 

・申請時点でまだWebサイトを開設していない場合や、マーケットプレイスやオークションサイト等にストアアカウントを作成していない場合は「2.用いない」に○を付け提出する。

※後日、Webサイトを開設次第(2週間以内)に改めて変更届出を行う → 変更届出(URL変更届出)

 

法人の登記事項証明書(履歴事項全部証明書)

法務局にて取得する。

 

法人の定款

1. 法人として古物営業を営む意思の確認のため、法人の目的欄に、「古物営業を営む」旨の内容が読み取れる記載が必要です。
【例】「○○の買取り、販売」、「○○の売買」
法人目的欄に「古物営業を行う」旨が読み取れる文章がない場合、定款の変更が株主総会の決議を経ないとできない場合などは、古物営業を営む旨を決定した内容のある「役員会の議事録の写し」又は「代表取締役の署名押印のある書面(確認書)」もあわせて提出してください。

2. 定款は、コピーで可ですが、末尾に、
以上、原本と相違ありません
平成○年○月○日
代表取締役 【代表者氏名】 代表者印
と朱書・押印したもの。

出典:警視庁

 

代表取締役の署名押印のある書面(確認書)

※「法人の定款」の法人目的欄に「古物営業を行う」旨が読み取れる文章がない場合は必要。

 

住民票

各市区町村の役所にて取得する。

本人の住所を明かにするためのもの。

「本籍(外国人の方については国籍等)」が記載されたもので、「個人番号」の記載がないものを提出する。

身分証明書

本籍地の市区町村が発行する「禁治産者(被後見人)、準禁治産者(被保佐人)、破産者でない」ことを証明してもらうものです。各市区町村の戸籍課等で扱っています。

出典:警視庁

 

登記されていないことの証明書

東京法務局が発行する「成年被後見人・被保佐人に登記されていないこと」を証明するものです。「身分証明書」と内容が重複しますが、後見登録制度は平成12年4月1日以降施行されたものであるため、今現在は、両方の証明書が必要になります。
東京法務局後見登録課、全国の法務局・地方法務局(本局)の戸籍課窓口で申請できます。郵送で申請する場合は、東京法務局後見登録課のみの取扱いになります。

〒102-8226
東京都千代田区九段南1丁目1番15号 九段第2合同庁舎4階
東京法務局後見登録課
電話:03-5213-1234

申請方法は、「外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。登記されていないことの証明書の説明(外部サイト)」(法務局HP)をご覧ください。

出典:警視庁

 

略歴書

最近5年間の略歴を記載した、本人の署名又は記名押印のあるもの。
5年以上前から経歴に変更がない場合は、最後のものを記載し、「以後変更ない」「現在に至る」等と記載する。

 

誓約書

古物営業法第4条(許可の基準)に該当しない旨を誓約していただく書面です。
個人許可申請の場合において、申請者本人が管理者を兼ねる場合は、管理者用の誓約書を記載して提出してください(個人用と管理者用の2種類を提出する必要はありません。)。
法人許可申請の場合において、代表者や役員の中に営業所の管理者を兼ねる方がいる場合は、その方については、管理者用の誓約書を記載して提出してください(その方の役員用と管理者用の2種類を提出する必要はありません。)。
ご本人が内容を確認のうえ、ご本人の署名又は記名押印してください。
外国人の方の場合は、母国語の訳文を付けるか、誓約書の本人署名欄下に、
「上記誓約内容を○○語で通訳し、理解したうえ本人が署名しました 通訳人○○○○(署名)印」と記載してください

出典:警視庁

 

営業所の賃貸借契約書のコピー

営業場所が正規に確保されているかを確認するものです。自社ビル、持ち家の場合は、必要ありません。
賃貸借契約者名が許可申請者と異なる場合(親会社、関連会社の名前で契約している等)は、貸主等から「当該場所を古物営業の営業所として使用承諾している」旨の内容の書面(使用承諾書)を作成してもらい、添付してください。
分譲、賃貸に限らず、マンションや集合住宅など、使用目的が「居住専用」となっている場所や「営業活動を禁止する」となっている場所は、そのままでは営業所として申請を受理できません。
所有者や管理会社・組合から「当該場所を古物営業の営業所として使用することを承諾する」旨の内容の書面(使用承諾書)を作成してもらい、添付してください。

出典:警視庁

 

※弊社の見本画像は、「当該場所を古物営業の営業所として使用することを承諾する」旨の内容の書面(使用承諾書)

 

駐車場等保管場所の賃貸借契約書のコピー

自動車等の買取りの場合、保管場所が確保されているかを確認するためのものです。
賃貸ではなく自社・自宅敷地内に保管する場合は、保管場所の図面や写真等保管場所が確認できる資料を添付してください。

出典:警視庁

 

URLを届け出る場合は、プロバイダ等からの資料のコピー

ご自身でホームページを開設して古物の取引きを行う場合やオークションサイトにストアを出店する場合は、当該ホームページ等のURLを届け出ます。→届出の要否のチェック
プロバイダ等から交付されたURLの割り当てを受けた通知書等のコピー又は、インターネットで「ドメイン検索」「WHOIS検索」を実施し、検索結果の画面をプリントアウトしたものを添付してください。
いずれの場合も、ドメインの登録内容が、個人許可の場合は本人、法人許可の場合は、法人名、代表者名、管理者名で登録されていることが確認できる内容のものであることが必要です。
なお、URLの登録者が第三者(家族、他社、社員)の場合は使用承諾書も添付してください。

出典:警視庁

 

委任状

行政書士等第三者に申請を依頼する場合に必要です。
法人許可申請で、社員の方が申請書を持参する場合は、社員証を持参してください。
定まった書式はありませんが、記載例を参考にしてください。

出典:警視庁

 

営業所が複数ある場合は特に注意が必要である。

営業所が複数ある場合は、その営業所毎に管理者が必要となる。

遠方に居住していたり、又は勤務地が違うなど、その営業所で勤務できない人を管理者に選任することはできず、他の営業所との掛け持ちもできない。

複数の営業所の管理者と監査役以上の役員全員に必要書類を取得し揃えてもらうのはなかなか大変だろう。

 

上記の書類の中で要件に合ったものを全て揃えてはじめて申請が可能となる。

 

所轄の警察署に申請しに行く際には「申請書、添付書類、業務内容の確認」、「会計窓口での申請手数料納入」などの手続があるので、事前に防犯係の担当者に連絡し日時を決めて時間に余裕をもって手続きを行いたい。

また、申請時には手数料19,000円を警察署会計係窓口で納入する必要があるのでこちらも忘れずにお持ちいただきたい。

(実際、手数料を忘れて近くのATMに行かれる方も多いとの事。)

そして繰り返しになるが、万一訂正箇所や印漏れなどが見つかった場合に備えて印鑑も持参する事をお薦めする。

勿論、身分証明書(法人申請の方は社員証)も必要になる。行政書士など第三者に申請を依頼する場合は委任状も必要だ。申請に行く前に営業所の所在地を管轄する警察署の防犯係に必ず確認していただきたい。

 

 

 

申請後~交付まで

申請が完了したらひたすら待つべし。

 

申請後40日程で警察署から連絡がくるとの事だが、書類に不備があった場合などは差し戻しとなり更に時間がかかることもありえる。また、申請が混み合っていても時間がかかるとの事。

弊社の場合は幸運にも手続きがスムーズに進んだ様で比較的早く申請から20日程で許可の連絡が届いた。

 

許可の連絡が届いたら警察署に古物商許可証を受け取りに行こう。

許可証受け渡しの際には受け取りを証明する書類に記入捺印が必要なので必ず印鑑(認め印でOK、シャチハタなどはNG)を持参する。

受け取り時に担当の方から古物商の営業を行うに当たって必要な条件(標識の掲示や古物台帳の記入など)や法令講習会への参加についての説明があるので必要があればメモを取る事をお薦めする。

 

許可証交付後

古物商許可証を受け取ったからといってここで安心してはいけない。

古物商又は古物市場主は営業所若しくは露店又は古物市場ごとに、公衆の見やすい場所に国家公安委員会規則で定める様式の「標識」を掲示しなくてはならない。

 

画像は警視庁Webサイトよりキャプチャ → 標識の様式

※「標識」は、古物営業法施行規則第11条、別記様式第13条に色・サイズ・材質・記載事項など詳細な様式が定められている。

また、規定の書式の「古物台帳」も用意し古物の取引の際に記載する必要がある。

 

法律の改正などもあるので、毎年5月から6月までを中心に、都内14箇所で開催されている古物営業許可関係の法令講習会には必ず参加していただきたい。→ 古物営業許可関係の法令講習会について

 

 

まとめ

これまで見てきたように古物商許可申請は多少面倒な工程ではあるが頑張れば自身でも申請が可能な事がおわかりいただけただろうか。

今回のケースは弊社を例に紹介したが、申請は地域によってかなり差があるそうなので詳細についてはそれぞれ営業所の所在地を管轄する警察署の防犯係に直接確認していただきたい。

行政書士に申請の代行を依頼する事も可能だが数万円の費用が発生するので、出来る限り自身で申請したいものである。

日本の中古品は比較的状態が良いものが多いので、海外市場でも人気があります。

 

 

古物商許可証をお持ちで、これから越境ECで古物の販売や運営の代行などお考えの方は弊社までご相談ください。