はじめに
皆さん、こんにちは!
こちらのブログでは毎月、Shopify Changelogに掲載されている最新情報を取り上げ、Shopify Plus パートナー企業で働く新入社員の視点から、できるだけ噛み砕いて解説していきます。
Shopifyのアップデートは英語で発信されるケースが多く、「日本語で簡潔に内容を知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
そんな方々に向けて、今回も最新情報を日本語で分かりやすくお届けしたいと思います。
ぜひ最後までご覧ください!
※アップデート情報はShopify Changelogから引用しています。
アップデート内容
越境に最適化されたCookie機能
Cookieの同意設定をお客様自身でいつでも変更できるようになりました。
そもそもCookieとは?
Cookieとは、お客様がWebサイトを使ったときに、その行動や情報を一時的に覚えておく仕組み のことです。
たとえば↓
- ログイン状態をキープ
- カートに商品を入れたままに
- 顧客が興味を持っている商品を分析
といったことに使われています。
しかしこのCookie、使い方によっては お客様のプライバシー に関わることもあるため、国によって「使い方にルール」があります。
ヨーロッパではどうなってるのか?
ヨーロッパでは「GDPR」という法律があります。
簡単に言うと↓
「勝手にお客様の情報を取っちゃダメ!ちゃんと許可を取って、あとから取り消せるようにしておいてね」
というルールです。
たとえば、Cookieで広告や行動分析をするときは、お客様に「このCookie使ってもいいですか?」と事前に聞く必要があります。
アメリカではどうなってるのか?
アメリカには「オプトアウト(あとから拒否)」という考え方があります。
「お客様が“自分のデータを使わないで”って言ったら、ちゃんと止めてね」
というルールですが、最近こういったルールが厳しくなってきています。
できること1: Cookieの同意設定を、お客様自身がいつでも変更できる
たとえば↓
- 「最初にOKしたけど、やっぱりやめたい」
- 「前に拒否したけど、やっぱりOKにしたい」
という時に、お客様が自分で“Cookieの設定”を開いて調整できる ようになりました。
実際の設定画面↓
この「Cookieの設定」リンクは、ストアのフッターメニュー(ページ下)に表示できます。
そして、ユーザーがアクセスしているローケーションに基づいて、この設定リンクを表示できる国を制御できます。
できること2: チェックアウト画面にもCookieバナーを表示できる
ストアフロントを飛ばしていきなり購入画面に来たお客様にも、クッキー使用について同意を取れる設定ができるようになりました。
できること3: アメリカの法律にも対応!「データ使用の拒否」ができるように
「わたしの情報を使わないで!」というお客様の意思に応えるための、オプトアウト機能が追加されました。
先ほどのCookie設定リンクと同じく、任意の国にのみ設定ページへのリンクを表示可能で、お客様は設定ページにアクセスした後、自身のメアドを入力し、オプトアウトします。
国ごとにメール同意の初期状態を切り替え可能に
以前からチェックアウトページの「メールを受け取る」チェックボックスに最初からチェックを入れておくことができましたが、
今回のアップデートで、国ごとに制御をかけることが可能になりました。
ヨーロッパなど一部の国では、「本人の明確な同意」が必要なため、勝手にチェックをいれることはリスクがあります。
そのような国は、「チェックを外した状態にする」という柔軟な設定が可能になっています。
例)日本のお客様は「最初からチェックが入っている状態」、その他国のお客様は「チェックを外した状態」
(国単位での制御が可能)
最後に
今回のアップデートの中でも、個人的に注目したのが「チェックアウト時のメール同意チェックボックスを地域ごとに事前選択できる機能」です。これまではすべての地域で同じ挙動だったため、GDPRのような厳しい同意取得が必要な国にも、そうでない国にも一律対応するしかありませんでした。
しかし今回からは、国ごとのプライバシー規制に合わせて初期状態を変えられるため、法律に準拠しつつ、マーケティング同意率を自然に高めることができます。設定はShopifyの管理画面から簡単にできるので、海外向けにストアを運営している方はぜひ活用してみてください。