越境ECを始める上で避けて通れないのが関税の問題。
自社が取り扱う商品にかかる各国での関税事情の把握は必須である。
事前に購入者には受け取りの際に関税がかかる事を知らせておかないと商品の種類によっては思わぬ高額な関税がかかり配達先での受け取り拒否や返品になるケースもある。
越境ECとはいえヨーロッパなどに商品を販売した際などによくある事なので特に気をつけたい。
この様な事態を避けるために予めWebサイト上には購入者が受け取り時に関税を支払う事を明記しておく必要がある。
関税は国ごとに税率設定が異なる上に分類も複雑多様。
関税率を調べようと送り先の国の政府機関のWebサイトを訪れると非常に細かな分類の説明が外国語で表記されており何が何やら分からない。悶絶必至である。
いったいどうやって調べればよいのか、
完全にお手上げ状態となる。
WorldTariff
困った時にはJETROに訊こう
とても便利なWorldTariff
中でも特に素晴らしいツールは米国FedEx Trade Networks社(以下FTN)が有料で提供している世界の関税率情報データベース「WorldTariff」である。
JETROとFTNとの契約で、日本の居住者は誰でも、FTNのサイトから無料で「WorldTariff」を利用する事ができるようになっている。
「WorldTariff」では世界175カ国の関税率が検索できる。
WouldTariffを使用するにあたって
※使用するには「WorldTariff」のウェブサイトでのユーザー登録が必要である。
登録方法 https://www.jetro.go.jp/theme/export/tariff/registration.html
「WorldTariff」は英語だが、JETROには日本語で関税の調べ方について紹介しているページもある。
利用方法 https://www.jetro.go.jp/theme/export/tariff/manual.html
本来であれば検索結果の例などをご覧に入れたいところだが残念ながら「WorldTariff」を利用して得たデータは規定により掲載する事ができないのでここでは割愛させていただく(無念!)
まとめ
この様なツールを使用して関税率を調べれば、最終的に輸入者(エンドユーザー)が支払うことになる総額を把握することが出来る。もちろん、関税は輸入者側が負担するものである為、販売者側が直接不利益を被る類のものでは無いが、少なからず価格設定時に考慮するべきことであることは間違いないだろう。
是非とも実践していただき、戦略的な価格設定に役立てていただきたい。
しかしながら、法改正などが行われると内容が変わってしまう場合もある。
各国の法律や現地の近況までを明確に把握するのはなかなか難しいものである。
不安がある際には越境ECの経験が豊富な支援会社(例えば当社など)に相談する事も選択肢の1つとして考えておいた方が良いかもしれない(相談は無料である)。